Vol.75 '94年トニー賞


「トニー賞」(http://www.tonyawards.com/en_US/index.html)をご存知ですか?アメリカの演劇界において映画の「アカデミー賞」、音楽の「グラミー賞」と並ぶ最高権威を持つ賞です。授賞式は毎年6月。過去1年間にブロードウェイでオープンしたミュージカルと演劇作品に対して、約700人の演劇関係者によって各賞が選ばれます。そんな「トニー賞」の授賞式・その後のパーティーに1994年に参加しました。
今はラジオ・シティ・ミュージックホールに会場が移り、一般の人にもチケットが発売されていますが、当時チケットは演劇関係者のみでした。エンターテイメント専門の「カーテンコール」が主催した「トニー賞スペシャルツアー」に参加し実現しました。

当時のことをNYLYに載せて欲しいというお話をJOJOさんからいただきました。当時の興奮が伝わるように、その時に某所に載せたものを転載します。もう10年以上前の私の2回目のNY、インターネットがない時代の話です。
当日のガーシュイン劇場外観NYから帰ってきて数日が過ぎました。ビデオを観ていても自分があそこに居合わせたなんて信じられなく、特に仕事をしているとあれは夢ではなかったのかとさえ思えてしまいます。サイン入りのプレイビルと山のようなトニー賞のお土産を見て、やはり現実だったのだと実感しています。

1994年6月12日(日)プラチナチケットを手にドレスアップした私達はガーシュイン劇場へ向かいました。トニー賞のマークのついたステージが見えた瞬間から舞い上がってしまいました。8時ごろよりエグゼクティブ・プロデューサーのゲイリー・スミス氏の説明が始まり9時より本番が始まりました。(トニー賞授賞式自体は皆さんTVで御覧になっているでしょうから略します。)感想を一言で言うならば、トニー賞授賞式というよりはトニーSHOWという感じでとても楽しい夢のようなひとときでした。特に今年はリバイバルがストレートプレイとミュージカルと別になったので、ミュージカルのパフォーマンスが目白押しで、たとえ一場面にしてもオリジナルキャストによる舞台が目の前で次々と繰り広げられる(一部VTRあり)醍醐味はTVでは味わえません。あの迫力あの拍手の大きさは画面では伝わらないでしょう。賞の発表は思ったよりもあっさりしていてスピーチも短めの人が多く、会場の雰囲気も賞発表の緊張感というよりSHOWを楽しみ・受賞者に賛辞の暖かい拍手(その拍手がすごくて時間が押してしまったようですが)を贈るという穏やかな雰囲気でした。ステージに釘付けのあっという間の2時間でした。結果はミュージカル部門は『回転木馬』と『パッション』が賞を二分し、前夜観て皆で大感激した『美女と野獣』が衣装デザイン賞のみにとどまり、終わったときは肩透かしを食ったようで皆唖然としていました。

 授賞式終了後パーティー会場であるマリオット・マーキースホテルのボールルームへ舞台は移りました。先程までステージの上にいたスター達が私達の側を通っていきます。(私達のテーブルでは)まず始めにNY在住の演劇評論家大平和登氏にトニー賞の総評などを伺いました。トニー賞の舞台裏・評論家達の判断基準・諸事情等、興味深いお話でした。私達一般の演劇ファンとは見方が異なるという当たり前のことを痛感した結果でした。会場では、バンドによるミュージカル・ナンバーが演奏され、ダンスをする人、雑談しながら食事する人等パーティーが進行して行きます。私達は食事も早々に切り上げお目当てのスター探しに出掛けました。パーティーには数百人が集い、片言の英語しか話せないシャイな日本人には思うような行動は取れませんでした。結局私は、司会のアンソニー・ホプキンスとミュージカル主演男優賞のボイド・ゲインズのサインを貰うだけに終わってしまいました。(ボイド・ゲインズのサインが欲しくて近くで待っていたら気が付いてくれ、上機嫌でサインをしてくれました。舞台で観るよりも実物のほうがずっと素敵でした。)とはいえこのようなパーティーに参加できただけでも本当に幸せです。午前2時名残惜しみつつ、トニー賞のマークの入った大きなお土産を手にホテルに戻りました。

2005/03/17





Another New York Vol.75
「Vol.75 '94年トニー賞」
Text by sunsun
Copyright©2000-2005 nylovesyou.com
YOKOHAMA JAPAN